なぜ食品か — 原体験
新潟県出身。米どころで育ち、食の質に対する感覚は子供の頃から染みついていました。東京に出てからも、全国の酒蔵から日本酒を取り寄せ、旅先では必ず地元の食を探す生活を続けています。
日本橋に住んでいた頃、築地市場に毎月通っていました。その中で毎回必ず買っていたかまぼこ屋「佃歡(つくごん)」。明治元年創業・150年の歴史を持つ老舗練り物屋です。年末には大量に買い込み、家族で楽しんでいた味です。
2017年、佃歡は突然製造販売から撤退しました。赤字ではありません。練り物の手作り技術を継承する職人が見つからなかったのです。約70人の従業員の大半が解雇され、150年続いた味は完全に消えました。現在、通勤で築地場外市場を毎日自転車で通る中、佃歡の店舗だけがシャッターを閉じたまま残っています。
「誰かが手を差し伸べていれば、あの味を残せたはずだ」——その思いが、リガーレ食品の原点です。佃歡のように消えていく味がある一方で、地方にはまだまだ埋もれた逸品があります。消えさせない。そして、もっと広げたい。その両方が、リガーレ食品の使命です。